わかめもりー

アニメと女性声優と旅行が好き

北海道に行った(その2)

9月13日 午前7時10分、釧路で迎える北海道2日目の朝はとても寒かった。

アメダス曰く12.2℃)

寒さ対策で長袖のパーカーを1着持っていたけど、

半袖Tシャツとパーカーだけではさすがに寒い。

冷静に考えれば12月上旬の京都の最高気温みたいな気温だし。

 

早々にホテルをチェックアウトして釧路駅へ。

今日は東の果てへ向かう。

 

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8時18分の根室行きに乗る。

網走行きの釧網本線は浸水のため今日も運休(結局道北にいる間は復活しなかった)

ガラス越しに映っているのは帯広行きの臨時快速。

 

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北の巨人、大谷翔平

このあと訪れるJR北海道の有人駅には必ずと言っていいほど大谷がいて、

どこに行っても監視されている気分になった。

 

JR根室本線花咲線) 釧路→根室

釧路までの根室本線とは違い、ここから先は特急も走っていない閑散区間に入る。

釧路発は1日8本、うち2本は途中の厚岸止まりで

根室行きの最終は19時前という本数の少なさである。

ちなみに8時の1本前は5時35分釧路発、とてもではないが起きられなかった。

 

花咲線のホームに向かう。

 待っていたのはキハ54ルパンラッピング。

全く知らなかったんだけど原作者のモンキー・パンチ氏が途中の浜中町出身らしい。

 

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そしてここからは鈍行旅行の強い味方、北海道東日本パスの登場。

これからの長い旅でお世話になります。

 

 

釧路を出て東釧路駅で釧網本線と別れ、釧路町の役場のある別保駅をすぎると、

車両は湿原のような森の中を走り始める。

 

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おそらく尾幌駅付近、森が開けると一気に開放感のある世界が広がった。

本当に何もないところを走って、時々人家と駅を見るという感じで門静駅を通過すると

 

 海が見たかった。

昨日は海沿いを走っていても夜だったので全く海が見えなかったので、

この旅最初の海となる。

 

ぼくは海沿い県の出身で海はよく見ていたけど、

鈍行旅行で見る海はどうしても毎回ワクワクしてしまう。

 

厚岸駅をすぎると、密かに楽しみにしていた厚岸湖岸を進む。

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こんなに綺麗な鏡面反射は見たことがなかった。

全然波が立っていないし、釧路では曇り空だったのにここでは青空が広がっていた。

ついに天も味方につけたんだな・・・と気分が良くなってきた。

 

花咲線のハイライトはここだと思う。

 

www.instagram.com

素人でもなんかいい感じに加工できる最強のInstagramを使うともうすごい。

さすがインスタ。

 

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厚岸湖をすぎると、糸魚沢駅までは湿原の中を走る。

この辺りは別寒辺牛(べかんべうし)湿原というらしい。

ラムサール条約登録地だとか。

 

糸魚沢駅以降はしばらく海沿いには出ずに牧場や森の中を走る。

霧多布にも行きたかったけど浜中駅から浜中町中心部までは

めちゃくちゃ遠くてとても手が出なかった。

 

別当賀駅から落石駅の間で、再び海沿いへ。

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あの先端は落石岬というらしい。

ここまで来ると空はすっかり快晴になっていた。

 

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昆布盛(こんぶもり)駅。

すごい名前だけど、周りは昆布ではなく木しか見えなかった。

(どうしてこんな名前なんだと思ったけど、日常的に使っている「コンブ」という単語はそもそもアイヌ語らしい…はじめて知った。)

 

ここからは根室半島に入っていく。

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気がついたら丘陵地帯を走っていた。

遠くには風車。

風車は何故かこういう景色に映えるよね。

 

 

路線名になっているのに廃止になってしまった花咲駅を通過。

気が付かなかった。

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日本の鉄道駅最東端の地、東根室

鈍行旅行は4年くらいやっていたけど、東西南北最東端の駅に初めて到達できた。

ホームには人が何人か立っていたと思う。

 

そして10時50分頃 終着、根室駅へ。

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 朝日に一番近い街…かっこいい…。

 

 ここからはバス移動。

根室交通納沙布線で納沙布岬に向かう。

鉄道との接続が考えられていて、乗り換え時間は10分。

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根室市街地をすぐに抜けていく。

根室市の人口は2万7000人のようで、思っていたより規模が小さかった。

確かに釧路からでも鉄道(1日6本)で2時間半かかると遠いか…。

 

市街地を抜けると右側に海と漁港を見つつ岬に向けて進んでいく。

約45分で納沙布岬バス停に到着。

 

納沙布岬

 

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バスを降りる近くの作業所でコンブが天日干しされていて

強烈なコンブの匂いが襲ってきた。

 

向こうに見えるのは「四島のかけはし」というモニュメントらしい。

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こんな感じの北方領土に関する記念碑?が多くて、

中々物々しい場所だった。

 

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 灯台へ

北方領土歯舞諸島とは3.7kmしか離れていないらしいので、

この写真でも遠くに平べったく島が見える。(おそらく水晶島

この写真には左の方にこっそりと貝殻島灯台も映っていたりする。

 

灯台に着くと、今回の旅の割と大きな目的だったアレをする。

 納沙布岬で納沙幸子フレームを使って写真を撮る!!!!!!

これぞ聖地巡礼、我々はいふりカメラマンとして最高の瞬間である。

 

残念ながら灯台には近寄れなかった。

普段は入れるようだが…

 

灯台の入口付近は駐車場になっていて、ツーリング中の人たちが結構いた。

バイクの後ろに旗を立ててる人もいて日本一周でもしてるのだろうか?

 

お昼時なので、何か食べるかと近くの漁師さん?夫婦がやってる売店に入る。

入るなり「カニ食べなよカニ!」と勢いに押されてしまった。

「ここから選んで」と言われたので何のことかと思えば水槽に大量のカニがいて、

これを今から塩ゆでにしてくれるのだそう。

よくわからないのでおまかせで選んでもらった。

 

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ほんの数分前まで生きていた花咲ガニが出てきた。

ご飯とカニ汁セットで1人2200円くらいだったと思う。

 

帰りのバスまであんまり時間もないことを告げると、

カニの身の取り出しをやってくれた。

めちゃくちゃ素早くハサミでカニを捌いて身をどんどん出してくれる。

 

カニは今まで食べたどのカニよりも美味しくて一口目を入れた瞬間に笑ってしまった。

塩ゆでしただけなのに旨味が口の中にどんどん広がってすごかった。

 

食べながら花咲ガニの説明や世間話などをした。

花咲ガニはデリケートらしく、輸送中に死んでしまうため、

本当に新鮮な状態で食べられるのはこういう所だけらしい。

有益な話だった。

あとはどこから来たの?学生さん?と聞かれたので京都からと答えると

「もしかして京大?」

と向こうは冗談っぽく言ってんだろうけど見事に当てられてしまったので

こっちは「ええ…まあ…」みたいな返しになってしまった。

 

そのまま話が弾んで気がついたら4人で写真を撮った。

おっちゃんはフェイスブックに上げると言っていたが

ぼくはやっていないので詳細は知らない。

 

最後に「またきます~」みたいな挨拶をして店を出た。

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納沙布岬をあとにする。

教科書とかニュースでしか知らなかった北方領土を臨む最前線、

そこでもちゃんと生活があって、漁師さんがコンブ干しをしているというのは

なんとなく不思議な感じがした。

 

そこまで観光地化されているわけでもなくて、ゆっくりするにはいいところだと思う。

(今回はバスの都合で慌ただしくなったが)

 

帰りのバスに乗って根室駅、そして釧路行きの汽車に乗る。

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気がついたらお酒を買っていた。

北の勝という根室の地酒。

 

車内で飲もうかと思ったけどコップを持ってないし、日本酒瓶ラッパ飲みしているのは

近寄りたくない乗客ランキング上位に入りそうなので2口くらい飲んで自重した。

飲みやすいお酒だった。(結局飲んでいる)

 

 

釧路に近づくに連れて徐々に曇り空になっていき、

行きはあんなに綺麗だった厚岸湖も波が立っていた。

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全然違う場所みたいになっていた。

行きは運が良かったようだ…

 

途中、鹿が線路内を走り回っていたようで、

汽車は警笛を鳴らしながらとてもゆっくり走っていた。

 

釧路

16時ごろに釧路に戻ってきた。

根室に行って帰ってきたら1日が終わっていた。北海道は広い。

 

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釧路駅には大谷翔平だけではなくマリモもいる。

かわいい。

 

ここから釧路湿原展望台に行く案もあったけど、

もう日も傾いているのでちょっと早いけど夕食に。

 

 釧路和商市場名物の勝手丼

ご飯を買って、

自分の好きなネタを乗せて自分だけの海鮮丼を作ろう!というやつ。

これとさっき買った日本酒で最高の晩ごはんになった。

(観光地の市場のフードコートで海鮮丼を食べながら日本酒を飲む大学生2人の図、絶対に近寄りたくない。)

 

市場は18時に閉まるのでその前に退出。

酔い覚ましも兼ねて釧路の街を歩く。

 

 日没。釧路川の河口へ。

 漁船が停まっていて煌々と明かりが焚かれていた。

 

夜の港に立ち寄るのは初めてだと思うけど、遠くに来たんだなと感じられてよかった。(小並感)

 

このあと釧路駅で荷物を回収して少し歩いた銭湯でぐったりする。

時間は21時頃、今晩はネカフェ泊の予定だったのでまだ少し時間もある。

さあ何をするか…

 

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遠征先で時間に困れば映画を見ろ、という格言がある。(ない)

全席自由席でカルチャーショックを受けた。

 

君の名は。と言えども釧路で平日夜遅くでさすがに人は少なかった。

2回目だったので新たな発見とか結構あって楽しめた。

 

上映終了で24時過ぎ。

近くのネカフェに入り2日目が終わった。

 

鈍行旅行にしては珍しく余裕のある1日だった。

 

続く。

 

この日の鉄道移動

 JR根室本線花咲線

釧路(8:18)→根室(10:49)

根室(13:32)→釧路(15:51)

往復270.8km

正規運賃4980円→北東パス1550円相当